備長炭とは
日本の木炭は<白炭>(はくたん・しろずみ)と<黒炭>(こくたん・くろずみ)に分けられます。 <黒炭>の作り方はシンプルで、黒炭釜で400〜700℃で焼かれ、炭化したら窯を密閉して消火 し、炭を取り出して出来上がりです。軟らかく点火しやすいのが特徴です。黒炭の代表は「池田炭」 で、茶道用として珍重されています。 <白炭>は、白炭釜(耐火用の石・土・セメント使用)で、始めは低温で、次に精錬操作を行い約10 00℃の高温で熱した後、窯から出して「消粉」(けしこ、灰と土を水で練ったもの)をかけて消火しま す。この消粉が炭の表面に付いて白っぽくなるため、白炭といわれます。白炭は硬くて火持ちが良 く、調理用燃料としても高い評価を得ています。 「紀州備長炭」は、白炭では最高級の品質を誇り、世界の木炭の傑作ともいわれます。もちろ ん製炭には特別の技術を要します。原料として主に「馬目樫(うばめがし)」が使用されます。主な産 地は和歌山県南部で、紀州藩の時代から主要な産業として保護されていました。江戸時代にはすで にその名声は全国に響き渡っていたといいます。元禄年間(1700年頃)炭問屋・備中屋長左衛門が 広く普及させたので、その名が付いたともいわれています。 鋼(はがね)より硬いので、鋸(のこぎり)では切れず斧(おの)で折ります。叩くと澄んだ金属音がす るので、炭琴、風鈴にも用いられ、美しい音色を響かせます。また、調理、特に焼き物に最適と言わ れるのは、温度調節が簡単で,うちわのひとあおぎで一気に温度が上がり、その温度が持続するた めでしょう。その上、近赤外線を放射するので、表面はパリッと、中はジューシーに仕上がるのです。 最近では燃料以外にも、空気や水の浄化・脱臭・遠赤効果・マイナスイオン効果・電磁波遮へ いなど、様々な効果が見直されています。ただし、備長炭と銘打った安価で品質の劣る中国産の ものなども出回っており、より良い炭作りに励んでいる「きまじめ屋」にとってはとても残念なこ とです。
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